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30 July

金魚の芸術


深堀隆介、肩書は金魚絵師だが、絵画だけではない。作品のモチーフが金魚ということだ。とくにアクリルをつかった作品は金魚の生命感が動的に表現されて、目をはなしているスキに金魚が動いているのではないかと見まがうほどの出来である。金魚という生ける絶対の美を前にして遜色はないといっていいだろう。かといって、美しさだけを表現しているわけではない。生きている金魚のなかに存在する“死んで腐りかけた金魚”は、作品の生命感をさらに強めている。金魚を飼ったことがあるひとには必ず目にする光景を作品にしてしまっている。アクリルを使ったせいか(?)作品の大きさは、小さいものが多いのだが、それが“日常にある金魚の美”のスケールとぴったりと合っていた。しかし今後、大きな作品も誕生するのではないだろうかと、期待もふくらむ。この暑さのせいか、この個展は灼熱の都内に小さな涼を与えていた。
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29 July

金魚の祭


「江戸川区“特産”金魚まつり」というのがある。江戸川区で金魚養殖が始まったのは明治時代、そして現在まで続く伝統をもつ、だから“特産”なのだ。無料金魚すくい、展示即売、飼育相談、等々。そういえば弘前には“金魚ねぷた”というものがある(これは弘前特産)。会場周辺のひとたちは、ほとんどが手に金魚の入ったビニル袋をさげていた。おそらく携帯電話を持ったひとより、金魚をもったひとのほうが多かったにちがいない。金魚がこれほどに身近なものだったとのかと驚く。当然、それを見てしまうと自分も欲しくなってしまうのだが、中途半端にしか飼えないと思い泣く泣く断念する。そのかわり、“金魚を写真に収めてしまおうじゃないか”と、考えを変える。さて、どうやってシャッターチャンスをものにするかである。水面でカメラを構えても一瞬の動作を捉えなければならないのだ。そうなると、連写モードでひたすらに撮るしかない。おかげでものすごい枚数になってしまったのだが、数枚は良いものがあった(ほっとする)。そして現像して思う、金魚はフォトジェニックだと、しかも写真の中だけでなく、机の上の風景も鮮やかに変えてしまう。
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28 July

金魚の日常


金魚が雨水に適応してしまえば、あとはメンテナンスフリーといってもいいくらいに楽になった。その分、餌やりのひと時が楽しい。毎回、手を叩いてから餌をあげていると、手を叩く音に反応して水面に顔を出すようになるのだ。だからといって、人間(飼い主)に慣れてきたわけではない。覗き込めば、金魚藻の下に隠れてしまう。半野生ゆえに、なかなか現金にできている。動じないのは金魚藻の上で昼寝をしている出目金ぐらいだ。といっても黒くて、どこにいるのか見つけづらいのだが。増え続ける金魚藻は近くの用水池に持ってくいく、残ったのはそのまま越冬させる(ほったらかしにする)、冬の間の金魚藻は枯れたような色になってしまって心配だったのだが、春の訪れとともに、鮮やかな緑に変わっていくのを見て、生きていたんだと実感する。もちろん金魚も冬を越す。今では、天水がどうなっているかは見ることはできない。すべては、おやじ殿の仕事になっているのだが、金魚が大きくなる以外は変化はないようである。
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27 July

金魚の景色


水面をまるで日本画のごとく変えてしまう金魚を雨水で飼うことは可能なのか。実家には雨樋をつたって雨水が“天水”と呼ばれる浅井戸に集まる。貯まった雨水はゆっくりと地面に浸透するか、あるいは空気中に蒸発していく。その天水で金魚を飼っている、というよりは金魚を入れていた。餌もやらず、そのままほったらかしだったのだが、かれこれ10年以上になるのではないだろうか。過酷な環境ゆえに、適応して野生的な金魚になってしまったということであろう。しかし、これではせっかく金魚を飼っていても風情のかけらもない、“天水を美的にしてやろうじゃないか”と、新しい金魚を増やしたり、水草を入れたりと演出を図ったのだが、今までほったらかしだった環境に手を加えると、予想もしない事態が起こるものだ。金魚を増やせば、病気に感染する、水レタスやホテイアオイを浮かべればあっという間に水面が隠れてしまう。金魚藻は増える一方で金魚の居場所がなくなるほどであったが、水草をいれたことで水が格段にきれいになったのはいうまでもない。ただ、金魚は雨水に適応できる種でないと長生きはしなかった。和金やコメット等のフナに近いものは、今だに一匹も死んでいないのだが、流金タイプは1〜2ヶ月が限界であった。同じような形態の出目金は平気なのが不思議である。この出目金、あまり泳がず、金魚藻の上で昼寝(?)ばかりしている。よく見れば、他の金魚も個性がある。すべては美しくも愛らしい水面の出来事なのである。
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26 July

金魚の季節


金魚は側面(横)からではなく、背中(上)からを観賞するものだといわれている。側面からだと“金魚”そのものに目がいってしまって写実的(生物的)に映ってしまうからであろう。なるほど水面からみた金魚は動く日本画をみているようで美しい。花や着物のような“鮮やかな赤”が、優雅に漂っているその光景(絵画)は無限に変化していくがゆえに見ていて飽きることはない。そんなことを考えていて、金魚をモチーフとした作品を創り続けている芸術家がいることを思い出す。たまたま見ていたNHKの番組で紹介されていて、金魚のもつ美しさを忠実に再現した作品は見ていて“欲しい”と思わせるほど自分に引っ掛かるものだった。それが金魚絵師深堀隆介だ。なんと東京国際フォーラムのエキジビジョンスペースで7/31まで個展が開催されているのを知る。自分の思考のタイミングとあった個展があると特別な気分になる、これは行くしかあるまい。
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