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20 July

ADCの夏


昨年のエントリーと同じようなことを書く。やはり昨年のADCグランプリがどうしても思い出せない。だけども、ADC賞受賞デザインが、決して記憶に残らないデザインではないのだ。むしろ、そういった優れたデザインが多すぎてどれが一番だったのか特定することが、もはや不可能なのだ。どんどん新しいデザインが生まれてくるから時代の区切りを見い出すことが困難なのもそうである。昨年のADCグランプリがどうだったかなどと、余計なことを考えて見ているのは私くらいであろう。そんなことよりも、広告デザインも若冲を見たときと同じように丁寧につくり込まれた細部の美しさに魅了されていた。
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19 July

雨あがる


天気よりも暑さが気になるようになってきたし、そろそろ梅雨明けが近いなと思っているとまた雨が降る。五月の長雨からだからずいぶんと長い。建築(現場)はもとより、所々でこの長雨の影響をを受けたことだろう。雨の日が続いているときは「いずれやみますよ、これまでの雨はみんな止みましたからね」という、映画「雨あがる」の三沢伊兵衛の言葉(セリフ)がいつも頭に浮かんでいた。雨だけでなく人生にも当てはまりそうな印象的な言葉だ(と思っている)。今まで「雨あがる」は数えきれないほど見ている。作品の雰囲気が自分に合っているのはもちろんだが、なによりも三沢伊兵衛だ。思いやりがあるが、時として的を得ないやさしさがどうにも他人ごととは思えずじわじわと惹かれていったのだ。三沢伊兵衛の“後ろめたさをともなう信念にもとづいた行動”は、結果プラマイゼロになってしまうけども、そこに粋なバランスを感じることができて清々しい気分にもなるのだ。
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14 July

一瞬も一生も美しく


資生堂TSUBAKIのCMが見事だ。何度見ても終わりまで見届けてしまう。わずか数十秒の出来事ではあるけども“日本”をつよく感じさせる“美しさ”がストレートに伝わってくる。まさに“一瞬も一生も美しく”である。化粧品を買わない資生堂ファンもいるはずだ。なぜなら私がそうだからである。正確には“資生堂イメージ”ファン(換気扇みたいだ)とでも言えばいいのだろうか。これといった理由はない。ただ、あらゆるメディアからこぼれ落ちてくる企業イメージの断片が、花弁のように美しい。そして表層的な美しさだけではない、美に対する見識の深さと伝統がじわじわと浸透してくるのだ。それが手を変え品を変えではない(ブレがない)大きな流れをもって文化と歴史を形成していく過程を体現しているような気分にもなるのである。
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13 July

若冲


ギリシア彫刻でも見てやろうじゃないかと勇んで来てみたものの、あまりの行列に心が折れた。立体がだめなら平面だ、ならば若冲だ。上野の森のありがたいところは、見どころの選択肢が豊富なところだ(広いけど)。江戸絵画は平面的ではあるけども、その平面さがかえって細部の美しさを際立たせている。その細部の美しさに、いちいち驚嘆していると、突如現代アートのような作品に出くわす。西陣織の紋意匠図をヒントに制作されたといわれている「鳥獣花木図屏風」は、そこだけ、日本ではない雰囲気を醸し出している。見るひとによって様々な解釈ができそうな穏やかな作風は、モザイクアートのようでもありデジタルアートのようにも見える。描かれた鳥獣たちも、どことなくアバウトで江戸絵画的ではない(日本的でもない)。同時にそれらの要素が時代感覚を心地よく麻痺させてくれるのだ。
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07 July

great white parkの歩き方その16


great white parkのランドスケープデザインおよび若干の施設設計等をトータルに手掛けたのが「Architect Company」(以下、「AC」)という名の組織設計事務所である。great white park 内にも支所を置く「AC」が、年間に関わるデザインプロジェクトの数は380件、うち建築のプロジェクトは150件におよぶ。組織を構成する建築家は階級試験によって厳格に編成される。ただし、その階級の頂点“プリンシパル”については、総裁自らが任命する。原則として、すべての建築家のデザイン表現は自由だ。しかしクラッシックからコンテンポラリーまでの幅広いレンジで高度なデザインが要求される。現在進行中の「ミッドパーク・プロジェクト」は、その「AC」が計画を進めているのだが、“施設のランドスケープ化”を主張する「AC」側と“垂直の眺望”を求める公園管理者側との間に意見の相違がありプロジェクトは今だ平行線のままでいる。
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